須賀川特撮アーカイブセンター

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【収蔵資料紹介②】巨神兵ロッドパペット

【収蔵資料紹介②】巨神兵ロッドパペット
数ある須賀川特撮アーカイブセンター収蔵資料の中でもひと際目を引く「巨神兵 ロッドパペット」。当館で上映されている特撮短編映画「巨神兵東京に現わる」にて使用された資料です。今回は「巨神兵 ロッドパペット」の概要についてご紹介します。

2.制作の過程

「巨神兵」の制作は、漫画版「風の谷のナウシカ」で登場した姿をベースとしイメージデザインを作成するところから始まりました。この段階で細長い手足や口の中の砲口など特徴的な外見とギミックが形作られていきました。
次に、そのデザインを元にして雛形の制作が行われました。なお、この雛形はセンター1階ホールで見ることができます。雛形は樹脂粘土で作った型からシリコンゴムで型取りをし、さらにレジン(無発泡ウレタン樹脂)で複製を行ったものです。

「巨神兵」雛形(須賀川特撮アーカイブセンター収蔵)

最後に、実際に撮影で使用されるロッドパペットの造型制作が行われました。劇中に登場する巨神兵は中に人が入る着ぐるみ形式ではなく、文楽人形のように、人形の頭や手足に棒を取り付け、外から人間が操作をする方法で撮影されています。
パペットの素材は主として、表面にラテックスゴム、芯にアルミ、内装に発泡ウレタンが用いられました。他には、兜状の頭部にはFRP(繊維強化プラスチック)、牙にはキャスト(無発泡ウレタン樹脂)、眼や両肩のトゲには透明ポリなども使用されています。

FRP(繊維強化プラスチック)製の頭部
両眼と額の穴が緑色に光る

肩に生えたトゲにも電飾が仕込まれており、
発光・点滅させることができる

前腕及び大腿部
血管や筋肉の繊維など細部まで作りこまれているのが分かる

また、様々なアングルの撮影に対応できるよう一部パーツを着脱可能にしたり、多彩な動きを実現するため各所に関節を仕込んだりするなど、数多くの仕掛けが施されました。

ビーム発射時の描写に対応するため、
顎が可動式、歯が着脱式になっている

 

 


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